アクイレギア・コエルレアはcaerulea（カエルレア）と綴られていることがあります。coerulea もcaeruleaもどちらもラテン語で「青い」という意味ですが、学名としてはコエルレア（coerulea）に統一されています。
アメリカのコロラド州の中央部から西部（標本はプラット川（Platte River）とアーカンザス川（Arkansas River）の分水嶺付近で採取）のロッキー山脈に沿ってワイオミング南部からニューメキシコ州北部までの山地の明るい林間に自生しています。
花茎の高さは、高くなると90cmにもなります。小さな鉢で育てると30cmほどです。
根出葉は２回複葉で、小葉には葉柄があり、厚みがやや薄く、濃い緑色をしいます。葉の上面には毛がないことが多いですが、下面には毛や粘液腺があります。
花茎は直上します。花の色は美しいスカイブルー、秋の空色で、花は横向きから上向きに咲き、決して俯きにはなりません。
萼片は長さ2〜4cmの楕円形で、先が尖っています。
白色の花弁は先でやや広がり、散開します。それに続く距は空色で3〜4.5cmでまっすぐに伸びています。
変種として
var. ochroleuca, var.albiflora 白花種
var. alpina ワイオミング州西部の山脈で発見された非常に矮性（3〜6cm）種で、花は薄青色で、花弁は長さ13〜17mmで黄色っぽい
var. pinetorum（「針葉樹林の」という意味） 7cmほどの細長い距空、白、ピンクなどの萼片を持つ
var. (f.) daileyae（人名か地名に由来） コロラド州エステス・パーク（Estes Park）周辺で発見された距のないもの
などが上げられていますが、確定されたものではありません。
またコロラド州ボレース・パス（Boreas Pass：海抜3,499 m）を横切る付近にはコエルレアと近縁種のアクイレギア・スコプロラム（Aquilegia scopulorum）という矮性種が知られています。
園芸種として花の色が淡青色から白色、黄色、ピンク、朱色などの品種が作られています。
コロラド州では珍しいにもかかわらずコロラド州の州花です。
HP初出：2004/4
春〜夏
花色：青
